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はじめに:重篤な労災事故に遭い、長期的な生活不安を抱えているあなたへ
埼玉県越谷市をはじめ、春日部市、草加市など埼玉県東部エリアにお住まい・お勤めの皆様へ。
業務中や通勤中に負傷したり病気にかかったりした際に、特に重篤で後遺障害が残る場合や、長期的な治療が必要な場合には、**「労災年金」**を受け取ることになります。
**労災年金**には様々な**種類**があり、それぞれ受け取るための条件や金額が異なります。そこで今回は、様々な**種類**の**労災年金**について、概要や受け取るための条件、**労災年金**の受け取りに際して注意すべき点について解説します。
【目次】
第1部:傷病補償年金(長期療養) |
第2部:障害補償年金(後遺障害) |
第3部:遺族補償年金(死亡) |
第4部:年金の支給に関する注意点
第1部:労働災害が原因の怪我や病気の治療が長期に及んだ場合に貰える傷病補償年金
傷病補償年金の基本機能と給付条件
業務中、あるいは通勤中に負った怪我や病気について、**1年6ヶ月を経ても療養が継続中**で、かつ傷病の程度が**所定の傷病等級(第1級~第3級)に該当する場合**に受け取ることができるのが**傷病補償年金**です。
受け取れる金額は傷病等級に応じて決まります。
- **第3級**: 給付基礎日額の245日分
- **第2級**: 給付基礎日額の277日分
- **第1級**: 給付基礎日額の313日分
**なお、傷病補償年金は上記の年金に加えて、特別支給金として傷病特別支給金と傷病特別年金も支払われます。**ただし、傷病特別年金は労災保険の特別加入者に対しては支給対象外となるため注意が必要です。
**【弁護士からのアドバイス】**---
傷病補償年金の受給開始は、**「症状固定」**の判断が重要です。症状固定の判断が適切でない場合、年金受給に影響が出る可能性があります。弁護士は、医師との連携を通じて、適切な症状固定の判断や必要な医学的証拠の収集をサポートし、スムーズな年金受給に貢献できます。
第2部:労災で受けた怪我や病気によって後遺障害が残ってしまった場合に貰える障害補償年金
障害補償年金の基本機能と給付条件
**労災**が原因となる病気や怪我について、療養が終わっても後遺症が残ってしまった場合に貰えるのが**障害補償年金**です。
**ただし、障害補償年金は「障害補償給付」という補償の一部であり、障害の程度に応じて決められる障害等級のうち、**第1級から第7級に該当する人にのみ支給されるものです。**
障害等級が**第8級から第14級**と認定された人は、**障害補償年金**ではなく**障害補償一時金**が支給されます。年金で支給される額は、給付基礎日額の131日分~313日分と、等級に応じて支給額は変わります。
一時金の特別制度:前払一時金と差額一時金
**障害補償年金**には、以下の2つの特別な一時金制度が存在します。
- **障害補償年金前払一時金**:年金受給資格がある人が、まとまった資金が必要な場合に**一度だけ前払い**で年金を受け取ることができる制度です。
- **障害補償年金差額一時金**:受給資格者が死亡した際、すでに受け取り済みの年金合計額が等級ごとの定められた金額以下の場合、その**差額分が遺族に対して支給**されます。
**【弁護士からのアドバイス】**
障害補償年金の受給には、**適切な後遺障害等級認定が不可欠**です。等級認定の判断は複雑であり、医学的な知識や証拠収集が求められます。弁護士は、後遺障害診断書の内容確認、必要な検査のアドバイスを通じて、**適正な等級認定をサポート**し、不服申し立てのサポートも可能です。
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適切な後遺障害等級認定を受けるためには、医学的知見に基づいた証拠収集と専門的な申請手続きが不可欠です。
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第3部:労災によって死亡してしまった場合に遺族が貰える遺族補償年金
遺族補償年金の給付条件と優先順位
**労災**の怪我や病気によって労働者が死亡してしまった場合、遺族が受け取ることができるのが**遺族補償年金**です。
**ただし、遺族補償年金を受給できる遺族は、基本的に「労災に被災した労働者が死亡した当時、その労働者の生計によって生活を維持していた人」**という一定の条件を満たす必要があります。
受給資格者には**優先順位**が定められており、その中でも**最先順位を満たす人だけ**が実際に**遺族補償年金**を受給可能となります。遺族全員に支給されるものではない点に注意しましょう。
転給制度と遺族補償一時金
最先順位となっている人が要件を満たさなくなった場合、次の順位の人に受給権が移動する**「転給」**という制度があります。これにより、受給資格者がいなくなるまで支給が続くという**労災保険**特有の制度です。
また、そもそも**遺族補償年金**の受給条件を満たす遺族がいない場合は、特定の関係にある遺族に**「遺族補償一時金」**が支給されます。
**【弁護士からのアドバイス】**
遺族補償年金の受給資格は複雑であり、特に**「生計維持関係」の立証**は専門知識を要します。弁護士は、遺族の皆様の状況を詳細にヒアリングし、最も適切な年金受給の道筋を立て、複雑な手続きを代行します。
労災年金3種(障害・傷病・遺族)の概要比較表
各労災年金の主な特徴を以下の表にまとめました。
| 年金の種類 | 目的・給付事由 | 給付開始の条件 | 給付額(給付基礎日額ベース) |
|---|---|---|---|
| **傷病補償年金** | 長期療養中の生活保障 | 療養開始後1年6ヶ月を経過し、傷病等級第1〜3級に該当 | 245日分〜313日分(等級による) |
| **障害補償年金** | 後遺障害による逸失利益補填 | 症状固定後、障害等級第1〜7級に該当 | 131日分〜313日分(等級による) |
| **遺族補償年金** | 死亡した労働者の遺族の生活保障 | 労働者の死亡、かつ所定の遺族が最先順位を満たす | 年額(遺族の人数・続柄による) |
第4部:労災年金の支給に際して頭に入れておきたい注意点
他の給付との調整(休業補償給付との関係)
**労災年金**は、他の**労災補償**と一緒に受け取れるものと受け取れないものが存在するため注意が必要です。
**例えば、傷病補償年金の支給が決定された場合、休業補償給付の支給はその時点で打ち切られます。**これは、休業補償給付が休業中の生計をサポートするための給付であり、年金の支給開始が決定された場合は生計の維持を年金で行うことができるようになるとみなされるためです。
労災年金とその他の補償の時効
**労災年金**に限った話ではありませんが、**労災**の**補償**には**申請**の時効が定められています。時効を過ぎてから**補償**の**申請**を行っても**補償**の支給は行われないため、十分注意しましょう。
- **障害補償年金**:**時効はありません**。
- **傷病補償年金・遺族補償年金**:**5年**です。
- *注:その他、療養補償給付や休業補償給付など、各給付ごとに時効が異なります。*
**【弁護士からのアドバイス】**---
労災年金を含む労災補償にはそれぞれ時効があり、申請期限を過ぎると受給できなくなる可能性があります。また、複数の給付を同時に受ける際の調整など、複雑な問題が生じることもあります。弁護士は、時効管理を含め、適切な時期に適切な給付を申請できるようサポートし、受給漏れや不利益を防ぎます。
まとめ:労災年金は労災被災後の生活を長期に渡って支える重要な存在
**労災年金**は、**労災**によって受けた傷病の影響が長期、あるいは半永久的に続く場合、その後の生活を支えるための重要な制度です。病気や怪我の治療が長期に渡った場合や、後遺症が残ってしまった場合、そして**労災**によってそれまで自分の生活を支えてくれていた家族を失ってしまった場合には、**労災年金**の力を頼ってこれからの生活を維持していくことになるでしょう。
**労災**にあった後の生活をしっかりと維持していくためにも、**労災年金**に限らず**労災**の各種**補償**に関する**申請**はできるだけ早めに行い、受け取るべき**補償**を確実に受け取るようにすることが重要です。








