「労災は使うな」は違法!会社の嘘に騙されず正当な補償を勝ち取る方法
仕事中や通勤中に怪我をしてしまい、痛みと共に「これからの生活はどうなるのか」と不安を抱えていませんか?
もし、あなたが会社から「治療費は払ってやるから労災は使うな」「会社に迷惑をかけるな」と言われているなら、最大限の警戒をしてください。
断言します。
それは「労災隠し」という立派な犯罪行為です。
会社の甘い言葉や脅しに乗って、労災保険(公的補償)を使わずに済ませてしまうと、あなたは将来もらえるはずだった数百万円単位の補償をドブに捨てることになります。
この記事では、埼玉・越谷・川口エリアで労働災害問題に注力する弁護士が、会社がよく使う卑劣な「隠蔽手口」とその裏にある法的リスクを暴きます。
そして、会社が認めなくても強制的に労災認定を勝ち取るための「具体的な手順」を伝授します。
泣き寝入りする必要はありません。
法律と私たち弁護士は、あなたの味方であり、不誠実な会社の敵です。
【この記事は弁護士 的場崇樹が監修しています】
弁護士 的場 崇樹(まとば たかき)
埼玉・越谷・川口エリアを中心に、労働災害や交通事故など「身体の怪我」に関わるトラブル解決に注力。「労働者を使い捨てにする企業は許さない」という信念のもと、徹底して被害者の権利を守るスタイルに定評がある。
目次
騙されるな!よくある「労災隠し」の手口と会社の対応
「治療費は会社が持つから」の甘い罠
「怪我の治療費は、会社が全額出してやるから安心してくれ。」
事故直後、上司や社長からこのように言われたら、最大限の警戒をしてください。
一見すると、「会社が自分を気遣ってくれている」と感じるかもしれません。
しかし、弁護士の視点から言わせていただくと、これは「典型的な労災隠しの手口」です。
会社がポケットマネーで治療費を払おうとする本当の理由は、あなたを守るためではありません。
労働基準監督署に事故の事実を知られ、「行政指導や業務停止命令を受けるのを避けるため」に他なりません。
この甘い罠に乗ってしまうと、あなたは致命的な不利益を被ることになります。
もし、怪我が完治せず、後遺症が残ってしまったらどうするのでしょうか?
会社が裏で処理している以上、公的な記録が残っていないため、国からの手厚い「障害補償給付」を一切受け取れなくなる恐れがあります。
また、治療費だけでなく、仕事を休んでいる間の生活費(休業補償)も、口約束では支払われなくなるリスクがあります。
労災保険を使えば、治療費ゼロに加え、休業中の手厚い補償も受けられます。仕組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。
働けない状況なら休業補償を活用しよう!休業補償の仕組みを解説
「治療費だけ」で解決しようとする会社の提案は、あなたの将来を切り捨てる提案と同義です。
絶対に「公傷」(労災)として処理することを求めてください。
[障害等級表(労働者災害補償保険法施行規則 別表第一)](「Wikibooks 労働者災害補償保険法施行規則 別表第一」)
「下請けのお前が悪い」「クビにするぞ」という脅し
建設現場や工場などでよく耳にするのが、立場の弱い労働者に対する脅迫めいた発言です。
「お前の不注意で起きた事故だ。会社に迷惑をかけるな。」
「労災なんて使ったら、明日からもう現場に来なくていいぞ。」
このような言葉を浴びせられ、萎縮してしまっている相談者の方を私は何人も見てきました。
はっきり申し上げます。
このような発言は「パワハラ」であり、倫理的にも、法的にも許されるものではありません。
そもそも、労災保険は「労働者の過失(不注意)」があっても使える制度です。
あなたがわざと怪我をしたわけでない限り、不注意があったとしても補償を受ける権利は消えません。
また、労災を申請したことを理由に解雇することは、法律(労働基準法第19条など)で固く禁じられています。
[解雇制限(労働基準法第19条)](「Wikibooks 労働基準法 第19条」)
「クビ」をチラつかせて権利を放棄させる卑劣なやり方に、屈する必要はありません。
そのような脅しを受けた時点で、その会社はあなたを守る気がない「ブラック企業」だと判断し、弁護士に相談してください。
「保険料が上がる」「手続きが面倒」という身勝手な言い訳
「労災を使うと、来年の保険料が上がってしまうんだ。」
「手続きが複雑で面倒だから、健康保険でやってくれないか。」
これらは、経営者としてあまりに無責任で、身勝手な言い訳です。
まず、「保険料が上がる」という点についてですが、実はすべての労災事故で保険料が上がるわけではありません。
小規模な事業所や、通勤中の事故であれば、保険料に影響しないケースも多々あります。
[労災保険のメリット制について](「厚生労働省 メリット制 概要」)
百歩譲って保険料が上がったとしても、それは会社が負担すべき「経費」であり、あなたが心配することではありません。
また、「手続きが面倒」というのは、単なる会社の職務怠慢です。
従業員が安心して働ける環境を整えるのは、会社(使用者)の**「安全配慮義務(労働契約法第5条)」**に基づく最低限の責任です。
[安全配慮義務(労働契約法第5条)](「Wikibooks 労働契約法 第5条」)
その義務を放棄して、「面倒だから」とあなたに負担を押し付けることは許されません。
会社の都合に付き合って、あなたが本来もらえるはずの補償(休業中の給料補償や慰謝料など)を捨てる必要は、1ミリもないのです。
「労災は使わない方がいい」という知恵袋や噂の真実
ネット上の「転職に不利」「ブラックリスト」は完全なデマ
インターネット上の知恵袋や掲示板を見ていると、驚くような噂が書かれています。
「労災を使うとブラックリストに載る。」
「転職活動のとき、次の会社にバレて採用されなくなる。」
これを見て、申請を躊躇してしまう方が非常に多いのですが、断言します。
これらはすべて、根拠のない「デマ」です。
そもそも、労災保険の利用履歴は、国(厚生労働省・労働基準監督署)が厳重に管理している個人情報です。
一般企業が、あなたの労災利用歴を勝手に調べることなど、制度上不可能です。
また、前の会社が次の会社に対して、「あいつは労災を使ったから雇わない方がいい」などと漏らすこともありません。
もしそんなことをすれば、重大なプライバシー侵害で訴えられるリスクがあるからです。
私がこれまでの弁護士人生において、労災を使ったことが原因で再就職できなかったというケースは見たことがありません。
ネット上の無責任な書き込みを信じて、目の前の補償を諦めることこそが、最も避けるべき事態です。
どうぞ安心して、あなたの権利を行使してください。
通勤災害でも「会社が嫌がる」から使わない?
「通勤中の怪我なら、会社の仕事とは関係ないから健康保険を使ってくれ。」
このように会社から言われるケースも後を絶ちません。
会社が労災(通勤災害)を嫌がる最大の理由は、「翌年の労災保険料が上がることを恐れているから」です。
しかし、ここに大きな誤解があります。
実は、通勤中の事故(通勤災害)で労災を使っても、「会社の労災保険料は原則として上がりません」。
保険料が上がる可能性があるのは、あくまで工場内での事故など、会社の管理責任が問われる「業務災害」の場合です(これをメリット制といいます)。
つまり、会社は制度をよく理解していないまま、「なんとなく労災は怖い」「面倒なことになる」というイメージだけで、あなたに利用を控えるよう言っていることが多いのです。
通勤災害の認定基準や、会社が嫌がる場合の対処法については、以下の記事でも詳しく解説しています。
単なる会社の勉強不足や誤解のために、あなたが本来ゼロ円で済む治療費を自己負担する必要はどこにもありません。
通勤中の事故であっても、堂々と会社に申請を求めてください。
もし会社が「それでも嫌だ」と言うなら、それは単なるわがままに過ぎませんので、遠慮なく弁護士にご相談ください。
労災隠しは完全な「違法」行為!会社が負うべき重い罰則と責任
労働安全衛生法違反による刑事罰
「労災を使わせない」という会社の行為は、単なる嫌がらせではありません。
法律用語では「労災隠し」と呼ばれ、立派な犯罪行為です。
具体的には、労働安全衛生法という法律に違反することになり、会社および実行行為者(社長や現場監督など)には、50万円以下の罰金が科される可能性があります。
さらに、悪質な場合は「書類送検」され、刑事事件として立件されるケースも存在します。
[報告義務違反の罰則(労働安全衛生法第120条)](「Wikibooks 労働安全衛生法 第120条」)
「たかが罰金か」と思われるかもしれません。
しかし、弁護士の視点から言えば、これは「会社に前科がつく」という非常に重大な事態です。
公共事業の入札に参加できなくなったり、社会的信用を失ったりするリスクを背負ってまで、会社が労災を隠すメリットなど本来どこにもありません。
それにも関わらず隠蔽工作をする会社は、経営者が法律に無知であるか、コンプライアンス意識が欠如している証拠です。
労災隠しに対する具体的な法的対処については、以下の記事もあわせて参考にしてください。
あなたが会社の顔色を伺って、犯罪の片棒を担ぐ必要は一切ありません。
「隠蔽は犯罪である」という事実を、まずは腹の底に落とし込んでください。
報告義務違反(死傷病報告書の未提出・虚偽記載)
会社が「労災とは認めない」と言えば、労災事故でなくなるわけではありません。
会社には、「労働者が仕事中に怪我をしたら、遅滞なく労働基準監督署に報告しなければならない」という法的な義務があります。
これは、労働安全衛生法第100条などで明確に定められたルールです。
[労働者死傷病報告(労働安全衛生法第100条)](「Wikibooks 労働安全衛生法 第100条」)
つまり、会社に「報告するかどうかを決める権利」など最初から存在しません。
あるのは「報告する義務」だけです。
もし会社が、労働基準監督署に対して報告書(労働者死傷病報告)を出さなかったり、嘘の内容を書いて提出したりすれば、それがまさに法律違反となります。
[労働者死傷病報告の提出について](「厚生労働省 労働者死傷病報告」)
現場では、「手続きを忘れていた」「たいした怪我ではないと思った」などとしらを切る経営者もいます。
しかし、どのような言い訳をしたとしても、法律で定められた報告義務を怠った事実は消えません。
会社が手続きを拒否している状況は、単に「不親切」なだけではなく、「法律違反の状態」なのです。
堂々と、法律に基づいた対応を求めていきましょう。
会社が認めない時の対抗策!労災申請・通報の具体的フロー
会社がハンコを押さなくても申請できる「事業主証明拒否理由書」
「会社が申請書にハンコを押してくれないので、労災申請ができません。」
このような相談を受けることが非常に多いのですが、これは大きな勘違いです。
実は、会社のハンコ(事業主の証明)がなくても、労災申請は問題なくできるのです。
多くの人が、「会社経由じゃないと申請できない」と思い込まされていますが、そんなルールはありません。
会社が協力を拒否する場合、申請書(様式第5号など)の下欄にある事業主証明欄は「空白」のままで構いません。
その代わり、「事業主証明拒否理由書」という別紙を一枚添付して、労働基準監督署に提出します。
これは、「会社にお願いしたけれど、ハンコをくれませんでした」という事情を説明するだけの簡単な書類です。
これさえあれば、越谷・春日部エリアを管轄する春日部労働基準監督署などの役所は「なるほど、会社は協力しないんですね」と理解し、通常通り審査を進めてくれます。
会社が首を縦に振るのを待つ必要はありません。
被害者であるあなた単独の力で、手続きは進められるのです。
この「自分で申請する方法」について、さらに詳しい手順を知りたい方は、以下の解説記事を必ずご確認ください。
【埼玉・越谷】会社が労災申請を拒否?自分でできる申請方法と対処法を弁護士が解説!
なお、申請書類の具体的な書き方やフォーマットについては、公的なダウンロードページも参考になります。
悪質な場合は労働基準監督署への「通報・告発」も辞さない
もし、会社があなたの申請を妨害したり、嘘の報告をしたりしているなら、それは行政に対する挑戦です。
遠慮なく、労働基準監督署内の「労災課」や「方面(監督課)」に通報しましょう。
ただし、現場の弁護士としてアドバイスさせていただくと、監督署を確実に動かすには「証拠」が不可欠です。
口頭で「会社が隠そうとしています」と訴えるだけでは、監督署もなかなか強制捜査には踏み切れません。
そこで、以下のような客観的な証拠を集めてください。
1つ目は、「会話の録音データ」です。
「労災は使うな」「治療費は会社が出す」といった発言をスマホで録音できれば、それが決定的な証拠になります。
2つ目は、「メールやLINEの履歴」です。
会社からの指示が文章で残っていれば、言い逃れはできません。
3つ目は、医師の「診断書」です。
医師に事故の状況を正直に伝え、カルテや診断書に「仕事中の怪我である」と記載してもらうことが、事実認定の強力な武器になります。
これらの証拠を持って相談に行けば、監督署も「これは悪質な労災隠しだ」と判断し、会社に対して指導や調査を行ってくれます。
戦う準備さえ整えれば、会社ごときにあなたの権利を握りつぶされることはないのです。
埼玉・越谷・川口エリアで「労災隠し」に遭ったら弁護士へ
弁護士介入で変わる「会社の態度」と「補償額」
「会社と揉めるのが怖い」
「自分一人が我慢すれば丸く収まる」
そう考えて、泣き寝入りしようとしていませんか。
しかし、弁護士があなたの代理人として通知を送った瞬間、会社の態度は一変します。
なぜなら、会社にとって弁護士が出てくることは、「嘘が通用しなくなること」そして「裁判になるリスク」を意味するからです。
それまで「労災は使わせない」と強気だった会社も、法律の専門家を相手に違法行為を続けることはできません。
結果として、スムーズに労災申請が認められ、あなたは堂々と治療に専念できるようになります。
また、弁護士を入れるメリットは、労災認定だけではありません。
会社に安全配慮義務違反(過失)がある場合、労災保険とは別に、会社に対して「損害賠償金(慰謝料など)」を請求できます。
ただし、この損害賠償請求は、労災保険の給付とは全く別の手続きが必要です。多くの人が見落としがちなこの権利について、以下の記事で重要性を解説しています。
労災保険金だけの受給だけでは足りない・・・。会社に損害賠償請求をすることはできるのか
この賠償額も、弁護士が交渉することで、過去の判例に基づいた最も高い基準(裁判基準)で請求可能になります。
【当事務所の解決事例】
【埼玉・越谷】派遣先での労災事故で後遺障害11級認定、1176万円獲得事例
派遣先での作業中に事故に遭ったものの、責任の所在が曖昧になりがちなケースでした。弁護士が介入し、適切な後遺障害等級(11級)の認定を獲得。さらに会社側への損害賠償請求を行い、最終的に1176万円という高額な補償を獲得しました。
一人で悩んでいる時間は、非常にもったいないものです。
あなたの正当な権利を守るために、私たち専門家を「盾」として使ってください。
弁護士法人キャストグローバル越谷レイクタウン支店の「戦う姿勢」
私たち弁護士法人キャストグローバル越谷レイクタウン支店は、ここ埼玉の労働災害トラブルを解決してきました。
私たちのスタンスは明確です。
「労働者を使い捨てにするような不誠実な対応は、絶対に許さない。」
労災隠しは、労働者の命と生活を脅かす卑劣な行為です。
もし会社が証拠を隠したり、あなたに圧力をかけたりするならば、私たちは徹底的に戦います。
証拠の保全から、労働基準監督署への告訴、そして会社への損害賠償請求まで、あらゆる法的手段を駆使してあなたを守り抜きます。
「こんなことを相談してもいいのだろうか」と迷う必要はありません。
会社に不信感を持ったら、まずは当事務所の無料相談にご連絡ください。
あなたが本来受け取るべき補償を、最後の一円まで勝ち取りましょう。







