加害者が無保険車であったため、被害者側保険会社(無保険車特約あり)に対して訴訟提起した事例
- 保険会社提示額
- 交渉前
- 最終獲得額
- 1192万円
ご相談内容
| 被害者 | 60代 女性 |
|---|---|
| 部位 | 頚髄、鎖骨 |
| 傷病名 | 中心性頚髄損傷、鎖骨遠位端骨折、鎖骨近位部骨折、非骨傷性脊髄損傷、鎖骨偽関節など |
| 後遺障害等級 | 併合11級 |
| 獲得金額 | 約1190万円 |
被害者の方が愛犬を連れて歩行中に、四輪加害車両に衝突された事故に遭い、加害車両が無保険であったことから、弊所にご相談に来られました。
脊髄損傷と診断され、加害者が無保険であるため、どのように請求を進めてよいか分からないので、委任したいとの意向でした。
サポートの流れ
| 項目 | サポート前 | サポート後 | 増額幅 |
|---|---|---|---|
| 後遺障害等級 | – | 11級 | – |
| 入通院慰謝料 | – | 183 | 183 |
| 休業損害 | – | 160.5 | 160.5 |
| 逸失利益 | – | 359 | 359 |
| 後遺障害慰謝料 | – | 420 | 420 |
| 入通雑費 | – | 2.7 | 2.7 |
| 入院付添費 | – | 6 | 6 |
| 交通費 | – | 5.3 | 5.3 |
| 治療費 | – | 55.5 | 55.5 |
| 過失相殺 | – | 0 | 0 |
| 合計 | 0 | 1192 | 1192 |
| 単位:万円 | |||
弊所が行ったサポートは、①後遺障害等級認定サポート②加害者及び加害車両所有者との交渉③被害者加入保険会社への訴訟提起です。
①の後遺障害等級の獲得においては医師との面談を行い、後遺障害診断書の記載内容の変更を行いました。
③の被害者加入保険会社への訴訟提起については、加害者本人が示談交渉のテーブルにも立たない状況であったため、加害者本人に対して訴訟提起を行うことにしましたが、仮に訴訟により判決が出た場合であっても、判決とおりの金額を支払うか否かについて、被害者側保険会社が曖昧な回答に終始したため、訴訟の当事者に加えることにしました。
解決内容
被害者側の請求額が概ね認められましたが、休業損害、逸失利益が裁判所の判断により、請求額よりも減額されました。
本件では、後遺障害の内容は頚髄損傷に基づく神経症状12級と鎖骨の変形12級の2つの後遺障害であり、2つの後遺障害が併合され、11級が認定されたものでした。裁判所の和解案では、不可解にも鎖骨の変形による「痛み」(神経症状)も後遺障害として認定されているにもかかわらず、鎖骨の後遺障害は逸失利益の判断に影響しないと解釈し、逸失利益の計算において、11級ではなく12級相当の計算式を利用する判断を下しました。
この点については、判決をもらうことも検討すべきと依頼者に伝えましたが、早期解決を依頼者の方が望んだがため、やむなく裁判所の和解案に応じることといたしました。
所感(担当弁護士より)
本件は、加害者が無保険であった場合にも損害回収が可能であることを実践した事例です。
なお、損害賠償請求ができることは当然です。ここで問題としているのは、賠償金の現実の回収可能性の問題です。
加害者が無保険であっても、被害者において、①人身傷害特約②無保険車特約に加入していれば、人身損害はしっかりと回収することが可能です。
もっとも、本来、被害者の味方であるべき被害者側保険会社に言われるがまま処理してしまうと、少額の賠償金しか獲得できない危険性があるので、気を付けなければなりません。
加害者が無保険であった場合には、まず、自身の人身傷害特約を利用して治療し、最低限度の休業損害を取得したら、加害者に対して、場合によっては味方である被害者側保険会社も当事者に加えて訴訟提起を必ずすべきです。
訴訟提起をしない場合には、無保険車特約を使用しても、被害者側保険会社は、自賠責保険金とそれほど変わらない賠償金の支払いしかしない場合が多いですし、被害者側保険会社と誓約書を作成してしまうと、訴訟提起を行うこともできなくなる可能性がありますので、気を付けてください。
加害者が無保険車の場合で、怪我を負ってしまった場合は、弊所にご相談ください。適正な損害賠償金を獲得するお手伝いをさせていただきます。





