死亡事故|訴訟を望まれない中で示談交渉により総額1億円で解決した事例
- 保険会社提示額
- 7,184万円
- 最終獲得額
- 10,086万円
ご相談内容
| 被害者 | 10代 女性 |
|---|---|
| 部位 | 頭など |
| 傷病名 | 来院時心肺停止、頭部外傷、出血性ショック |
| 後遺障害等級 | なし |
| 獲得金額 | 約1億円 |
本件の依頼者様は、10代の女性を亡くされたご両親(ご夫婦)です。
娘様は、友人が運転するバイクの後部座席に同乗中、事故に遭いました。
バイクは転倒し、娘様は路面に頭部等を強く打ち付け、重症頭部外傷、出血性ショック、心肺停止という極めて深刻な状態となり、懸命な医療行為もむなしく、帰らぬ人となりました。
突然の事故により、最愛の娘様を失うという、計り知れない喪失を経験されました。
事故後、相手方保険会社から一定の賠償提案がなされましたが、
「この金額が、娘の命に対する評価として妥当なものなのか」
「何を基準に算定されているのかが分からない」
との思いを抱かれ、ご相談にいらっしゃいました。
ご両親は、強い悲しみの中にあり、
事件が長引くことによるさらなる心理的負担回避のため解決まで長期間を要する訴訟は望まれていませんでした。
その一方で、「示談であっても、被害者として主張できることはきちんと主張したい」というお気持ちをお持ちでした。
事故の態様から、娘様に落ち度はなく、過失割合は0対100と整理される事案でした。
被害者が未成年であり、将来の進学・就職・人生の可能性をすべて断たれた事故である以上、死亡慰謝料や死亡逸失利益の算定は、極めて慎重であるべき事案でした。
サポートの流れ
| 項目 | サポート前 | サポート後 | 増額幅 |
|---|---|---|---|
| 治療費 | – | 86.7 | 86.7 |
| 交通費 | – | 0.2 | 0.2 |
| 入通院慰謝料 | 0.9 | 2 | 1.1 |
| 入通雑費 | 0.1 | 0.1 | 0 |
| 休業損害 | 0 | 0 | 0 |
| 死亡慰謝料 | 1,600 | 2,500 | 900 |
| 死亡逸失利益 | 5,483 | 7,269 | 1,786 |
| 葬儀費用 | 100 | 228 | 128 |
| 過失相殺 | 0 | 0 | 0 |
| 合計 | 7,184 | 10,086 | 2,902 |
| 単位:万円 | |||
当事務所が最も重視したのは、法的主張の最大化と、ご遺族の心情への配慮を両立させることです。
ご両親は、裁判所で争うこと、公の場で事故の詳細を繰り返し語ることについて、強い精神的負担を感じておられました。
そのため当事務所では、訴訟は選択せず、示談交渉の枠内で最大限の賠償を実現する方針を明確にしました。
一方で、示談であるからといって譲歩するのではなく、
・娘様が未成年であったこと将来にわたる就学・就労の可能性
・平均賃金・基礎収入の考え方
・生活費控除率
・死亡慰謝料の裁判例水準
を一つ一つ整理し、仮に訴訟を行った場合を想定した水準を前提として、保険会社と交渉を重ねました。
解決内容
最終的な解決金額は総額1億86万円となりました。
当初、相手方保険会社から提示されていた金額から、約2,900万円の増額となっています。
所感(担当弁護士より)
死亡事故において、賠償金額は決して「悲しみを癒すもの」ではありません。
しかし同時に、失われた命が社会的・法的にどのように評価されるかを示す唯一の手段でもあります。
本件では、ご両親が
「争いたいわけではない」
「ただ、娘の人生が軽く扱われることだけは受け入れられない」
という思いを強く持っておられました。
そのお気持ちを受け止め、訴訟に進まないという選択を尊重しつつ、示談交渉の限界まで主張を尽くした事例であると考えています。
ご両親からは、被害者としての主張が十分に受け止められたことについて、感謝のお言葉をいただきました。
当事務所は、一つ一つの事実と向き合い、一切の妥協を許さず、法が認める範囲において、なすべき主張を積み重ねることを使命としています。
訴訟という手段を選ばない場合であっても、その姿勢は変わりません。
今後も当事務所は、皆様一人ひとりの思いに耳を澄ましながら、一件一件の交通事故被害に、誠実に向き合い続けてまいります。





