【加害者が裁判所に来ない!】財産開示に不出頭でも諦めないための対応策
目次
はじめに:こんな絶望的な状況に、心を痛めていませんか?
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裁判で勝ったのに、加害者が財産開示の呼び出しを無視した…
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「どうせ来ないだろう」と思っていたら、本当に来なかった…
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もうこれ以上、打つ手はないのだろうか…?
裁判所の命令さえ無視する悪質な加害者を前に、賠償金の回収を諦めかけてしまうお気持ち、痛いほどよく分かります。
しかし、どうか希望を捨てないでください。
実は、加害者が財産開示手続に来ない(不出頭)という事態は、私たち専門家にとっては「想定内」です。
法律が改正された今、加害者が不出頭という不誠実な態度を取れば取るほど、私たち被害者側が有利になる仕組みが整っています。
この記事では、加害者が財産開示に来なかった場合に、あなたが次に何をすべきか、そして、なぜ諦める必要がないのか、その理由を分かりやすく解説します。
そもそも財産開示手続とは?
財産開示手続とは、被害者が加害者の財産状況を把握し、強制執行を円滑に進めるための法的手続きです。
特に、加害者が支払いを拒否したり、財産を隠したりするケースでは、この手続きが重要な役割を果たします。
財産開示手続の目的
財産開示手続の主な目的は以下の3つに分類できます。
| 目的 | 説明 |
| 1. 加害者の財産状況を明らかにする | 被害者が加害者の財産を特定し、適切な執行方法を選択できるようにする |
| 2. 強制執行の実効性を確保する | 加害者が財産を隠している場合でも、開示を強制できるため、執行の確実性が高まる |
| 3. 加害者の誠実な対応を促す | 財産開示手続に不誠実な態度を取ると刑事罰の対象となるため、加害者に誠実な対応を促す |
📌 例えば…
Aさんは、交通事故の損害賠償請求訴訟で勝訴したものの、加害者が支払いを拒否していたため、財産開示手続を申し立てました。その結果、相手の銀行口座が特定され、給与差押えが実現しました。
財産開示手続きの詳しい内容については、下記の記事をご覧ください。
2020年の法改正で何が変わったのか?
財産開示手続の実効性を高めるために、2020年4月1日から「民事執行法」が改正されました。主な改正点は以下の通りです。
| 改正前 | 改正後 |
| 不出頭でも過料(行政罰)のみ。 | 不出頭や虚偽申告に刑事罰を適用 |
| 銀行や第三者からの情報取得が困難 | 金融機関・市区町村・法務局から情報取得が可能に |
| 不出頭率が高く実効性が低かった | 刑事罰の導入により出頭率向上 |
💡 つまり…
2020年の法改正により、債務者が財産を隠すことが難しくなり、強制執行の成功率が向上しました。
財産開示手続における「不出頭」とは?
財産開示手続では、裁判所が指定した期日に債務者が出頭し、自己の財産について誠実に申告する義務があります。
しかし、正当な理由なく出頭しない場合(不出頭)、加害者は法的制裁を受ける可能性があります。
📌 具体的な不出頭のケース
- 裁判所からの呼び出しを無視した
- 期日に体調不良や仕事を理由に出頭しなかった(正当な理由なし)
💡 ポイント:不出頭は法律違反
不出頭は単なる「無視」ではなく、法的に罰せられる行為です。
2020年の民事執行法改正により、財産開示手続の実効性が高められ、不出頭がこれまでの行政罰から、刑事罰の対象となりました。
加害者は不出頭するとどうなる?
裁判所の対応
財産開示手続で加害者が不出頭した場合、裁判所は以下の対応を取ることができます。
| 裁判所の対応 | 詳細 |
| 再度の呼び出し | 最初の不出頭後、裁判所は改めて加害者を呼び出すことがある。 |
| 過料の制裁 | 罰則として、10万円以下の過料が科される可能性がある(民事執行法213条)。 |
| 刑事罰の適用 | 6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金(民事執行法213条)。 |
加害者が来なくても、賠償金回収の道は閉ざされない
加害者が刑事罰のリスクを冒してまで不出頭という不誠実な態度を取ったとしても、被害者には、まだ打つ手が残されています。
① 加害者に「刑事罰」という強力なプレッシャーをかけられる
昔は、財産開示に来なくても軽い行政罰(過料)だけで済みました。しかし、法律が改正され、今では正当な理由なく出頭しないと**「6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金」という、前科がつく可能性のある刑事罰**の対象になります。
これにより、頑なだった加害者が態度を改め、支払いに応じてくるケースも少なくありません。
② 「第三者からの情報取得手続」を行う
たとえ加害者が逃げ回っても、**「第三者からの情報取得手続」**という、さらに強力な武器があります。
これは、加害者本人を問い詰めるのではなく、銀行や勤務先、役所などに直接照会をかけ、隠している預金口座や給与情報を強制的に開示させる手続です。加害者がいくら隠そうとしても、外部から財産を丸裸にできるのです。
第三者からの情報取得手続の詳しい内容については、下記の記事をご覧ください。
>>「第三者からの情報取得手続」と「財産開示手続」の違いを徹底解説
加害者が不出頭!私たちが取るべき「次の2手」
加害者が財産開示期日に現れなかった場合、私たちはすぐに次の戦略に移ります。
【次の一手①】刑事告訴を視野に入れ、加害者を追い詰める
私たちは、加害者の不出頭という事実を基に、「このままでは刑事罰の対象になりますよ」と警告します。警察が関与する可能性を示唆することで、加害者に最後の交渉のテーブルにつくよう、強力なプレッシャーをかけます。
【次の一手②】「第三者からの情報取得手続」に移行し、実力行使に出る
交渉に応じない場合は、「第三者からの情報取得手続」を申し立て、あらゆる金融機関や心当たりのある勤務先に照会をかけます。
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銀行口座が判明 → 即座に預金を差し押さえ
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勤務先が判明 → 即座に給与を差し押さえ
このように、加害者の協力がなくても、私たちは着々と賠償金回収の準備を進めることができます。
なぜ今すぐ弁護士に相談すべきなのか?
ここまで読んで、「自分にもまだやれることがある」と希望を持っていただけたかもしれません。
しかし、これらの手続は非常に専門的で、刻一刻と状況が変化します。
加害者が不出頭という事態に陥った今こそ、すぐに弁護士に相談すべき理由は明確です。
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「戦略」がすべてだから: 刑事罰があることを加害者に警告し、第三者からの情報取得手続きに切り替えるか。この判断一つで、回収できる金額が大きく変わり得ます。
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「時間」が勝負だから: 加害者が財産を移したり、会社を辞めたりする前に、迅速に手を打つ必要があります。
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あなたの「精神的負担」をなくすため: これ以上、不誠実な加害者と直接向き合う必要はありません。腹立たしい交渉や複雑な手続は、すべて私たちプロにお任せください。
まとめ
交通事故の被害に遭われただけでも、大変な苦しみを味わってこられたはずです。その上、法的な手続でまで心をすり減らす必要はありません。
✅ 加害者の不出頭は、終わりではなく「始まり」の合図。
✅ 「刑事罰」と「第三者からの情報取得手続」という強力な武器がある。
✅ 複雑な戦略と手続は、すべて弁護士が引き受ける。
加害者の不誠実な態度の前に、どうか泣き寝入りしないでください。
「もうダメかもしれない」そう思う前に、まずは私たちにご連絡ください。





