プレス機事故で指・手を負傷|安全装置の不備と会社の安全配慮義務違反、損害賠償請求を弁護士が解説|無料相談
製造業や金属加工業の現場では、プレス機を用いた作業中に指や手を挟まれる重大な事故が後を絶ちません。
プレス機事故は、瞬間的に強い力が加わる機械の特性上、指の切断や挫滅損傷など、重い後遺障害につながりやすい労働災害の一つです。
事故の背景には、安全装置の不備や、本来設置されているはずの安全装置が現場の判断で無効化されていたという事情が存在するケースもあります。
本記事では、プレス機事故における労災保険の申請と、会社の安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求の考え方について、越谷・埼玉の労災問題に注力する弁護士が解説します。
プレス機事故で生じやすい被害と原因
プレス機は、金型に挟んだ材料に強い圧力を加えて成形・切断を行う機械です。
作業中に手や指が金型と金型の間(危険限界)に入ってしまうと、瞬時に強い圧力が加わり、切断や挫滅損傷といった重い傷害につながります。
事故の原因としては、安全装置そのものが設置されていない場合のほか、生産性を優先して安全装置が一時的に解除・無効化されていた場合、両手操作式のスイッチを片手で操作できるよう改造されていた場合などが挙げられます。
機械の老朽化や、安全教育が不十分なまま新人作業員に単独作業をさせていたことが背景にある事案も見られます。
会社には安全装置を設置する法的な義務がある
労働安全衛生規則第131条は、プレス機械やシヤーを用いて作業を行う労働者の身体の一部が危険限界に入らないよう、事業者に対して安全囲いの設置等の措置を義務付けています。
作業の性質上、安全囲いの設置が難しい場合には、両手操作式や感応式など、性能に応じた安全装置を取り付けることが求められています。
| 安全対策の種類 | 内容 |
|---|---|
| 安全囲い | 金型の危険限界に手が入らないよう囲いを設置する方式 |
| 両手操作式安全装置 | 両手でスイッチを同時に押さないと作動しない方式 |
| 感応式安全装置 | 光線等により危険限界への進入を検知し機械を止める方式 |
| 安全教育・作業手順の整備 | 安全装置を無効化しないための教育・ルール徹底 |
⚠ 安全装置が無効化されていた場合の重さ
安全装置が設置されていたにもかかわらず、作業効率を理由に解除・無効化された状態で事故が起きた場合、会社の安全配慮義務違反が問われる度合いは大きくなる傾向があります。
「現場の判断で外していた」「以前から慣習的に外して使っていた」といった事情があっても、会社側が安全管理を怠っていたという評価につながる場合があります。
事故直後の機械の状態、安全装置の作動状況を写真等で記録しておくことが、後の請求において重要な資料となります。
労災保険の申請と後遺障害等級
プレス機事故に遭った場合、まずは労災保険への申請により、治療費や休業中の補償を受けることができます。
指の切断や機能障害が残った場合には、症状固定後に後遺障害等級の認定を受けることで、障害(補償)給付の対象となります。
指の後遺障害等級は、欠損した指の本数・部位や、関節の機能障害の程度によって細かく区分されており、認定される等級によって給付内容が異なります。
後遺障害等級認定の申請方法や等級の考え方については、「労災の後遺障害等級認定|申請の流れ・必要書類を弁護士が解説」で詳しく解説しています。
会社への安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求
労災保険の給付は、治療費や休業補償の一部をカバーするものであり、慰謝料など損害の全体をカバーするものではありません。
安全装置の不備や安全教育の不足など、会社側に安全配慮義務違反が認められる場合には、労災保険とは別に、会社に対して損害賠償を請求できる場合があります。
プレス機事故に関する裁判例では、安全装置の不備や管理体制の不十分さを理由に、会社の安全配慮義務違反を認めた事案が複数存在します。
裁判基準(弁護士基準)の適用により、大幅な増額が見込めるケースがあります。
安全配慮義務違反の考え方や立証の進め方については、「安全配慮義務違反で会社の法的責任を追及する」もあわせてご参照ください。
損害賠償請求の具体的な進め方については、「会社への損害賠償請求の進め方」で解説しています。
弁護士に相談するタイミング
プレス機事故は、治療や後遺障害等級の認定手続きに時間がかかる一方で、事故当時の機械の状態や安全装置の作動状況といった証拠は、時間の経過とともに散逸しやすい性質があります。
会社側が機械を修理・改造してしまうと、事故時の状況を再現することが難しくなる場合もあります。
症状固定を待たずに、できるだけ早い段階でご相談いただくことで、証拠の保全や今後の見通しについて整理することができます。
当事務所では、初回相談を無料とし、着手金0円・完全成功報酬制の料金体系を採用しています。
料金の仕組みについては「弁護士費用・着手金0円の仕組み」をご覧ください。
まとめ
プレス機事故は、指や手の切断など重い後遺障害につながりやすい労働災害であり、その背景には安全装置の不備や管理体制の問題が存在することがあります。
労災保険の申請と並行して、会社の安全配慮義務違反の有無を確認することで、損害賠償請求の可能性を検討することができます。
プレス機事故に遭われた方、またはご家族の方は、まずは状況を整理するためにも、越谷・埼玉の労災問題に注力する弁護士へのご相談をご検討ください。
相談窓口はこちらのページでご案内しています。
出典:
労働安全衛生規則第131条(プレス機械又はシヤーの安全装置等)
労働者災害補償保険法(療養補償給付・障害補償給付等)
民法第709条・第715条(不法行為に基づく損害賠償)、労働契約法第5条(安全配慮義務)
プレス機事故の安全対策、会社は本当に果たしていたでしょうか?
「あの事故、防げたのではないか」
安全装置の設置状況や作業手順の記録は、時間の経過とともに失われやすい証拠です。
会社の安全配慮義務違反が疑われる場合の対応について、早めに弁護士へご相談ください。
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