熱中症の後遺症と後遺障害等級認定|埼玉・越谷の弁護士が解説
熱中症は、意識を失うほどの重症例(熱射病)では、回復後も倦怠感・記憶障害・集中力の低下といった症状が残ることがあります。
これらの症状が「後遺障害」として認定されれば、労災保険からの障害給付に加えて、会社への損害賠償請求において逸失利益・後遺障害慰謝料を求めることができます。
本記事では、熱中症による後遺症の種類と、後遺障害等級認定の流れについて解説します。
熱中症で生じうる主な後遺症
重症の熱中症(熱射病)では、体温調節機能の破綻により脳や臓器に負担がかかり、以下のような後遺症が残ることがあります。
| 後遺症の種類 | 主な症状 | 想定される後遺障害等級の目安 |
|---|---|---|
| 高次脳機能障害 | 記憶障害・注意障害・遂行機能障害・感情コントロールの困難 | 症状の程度により1級〜9級 |
| 腎機能障害 | 横紋筋融解症に伴う急性腎障害の後遺症 | 9級〜11級程度 |
| 肝機能障害 | 多臓器不全に伴う肝機能低下 | 9級〜13級程度 |
| 神経症状(めまい・倦怠感等) | 頭痛・めまい・易疲労感が持続 | 12級〜14級程度 |
上記の等級はあくまで目安であり、実際の認定等級は症状の程度・検査結果・医師の診断書の内容によって異なります。
⚠ 因果関係の立証が争点になりやすい後遺症です
高次脳機能障害などは外見から分かりにくく、熱中症の発症と後遺症との因果関係について、労基署や会社側から疑義を呈されるケースがあります。
神経心理学的検査の結果や、発症直後からの経過を示す医療記録を早期に収集しておくことが重要です。
後遺障害等級認定の流れ
熱中症による後遺症についても、通常の労災後遺障害と同様の手続きで等級認定を申請します。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ① 症状固定 | 治療を継続してもこれ以上の改善が見込めないと医師が判断した時点 |
| ② 後遺障害診断書の作成 | 症状固定後、主治医に後遺障害の内容を記載した診断書を作成してもらう |
| ③ 労基署への申請 | 診断書等を添えて労働基準監督署へ障害給付の申請を行う |
| ④ 等級認定 | 労基署の調査・審査を経て等級が決定される |
会社への損害賠償請求との関係
後遺障害等級が認定されると、労災保険からの障害給付に加えて、会社の安全配慮義務違反が認められる場合には、逸失利益・後遺障害慰謝料等について会社への損害賠償請求を検討できます。
裁判基準(弁護士基準)の適用により、大幅な増額が見込めるケースがあります。
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