ご相談内容
| 被害者 | 60代 男性 |
|---|---|
| 部位 | 鎖骨、肋骨、股 |
| 傷病名 | 右鎖骨骨折、肋骨骨折、右股関節打撲傷 |
| 後遺障害等級 | なし |
| 獲得金額 | 約160万円 |
バスを降りて2、3歩歩き出したところ、後方から走ってきた自転車(相手方は若年者)に衝突される交通事故に遭われました。
救急搬送された結果、鎖骨や複数本の肋骨を骨折する重傷であり、右足に体重をかけられず歩行器(カート)が手放せない状態となりました。 医師からは最低でも2ヶ月以上の治療が必要と診断されましたが、ご自宅に介護が必要な高齢のお母様がいらっしゃるため入院ができず、コルセットや歩行器を使いながら無理をして自宅療養と通院を続けておられました。
さらに、相手方保険会社からは「治療がすべて終わるまで支払いができないため、健康保険を使って全額立て替えてほしい」と言われ、大きな経済的負担を強いられていました。
通勤途中の事故であったため労災申請も行いましたが、通勤経路からの逸脱を理由に「労災非該当」となってしまい、今後の治療費負担や示談交渉に強い不安を感じて当事務所へご相談にいらっしゃいました。
サポートの流れ
| 項目 | サポート前 | サポート後 | 増額幅 |
|---|---|---|---|
| 後遺障害等級 | – | – | – |
| 入通院慰謝料 | – | 100 | 100 |
| 休業損害 | – | 49.5 | 49.5 |
| 逸失利益 | – | 0 | 0 |
| 後遺障害慰謝料 | – | 0 | 0 |
| 入通雑費 | – | 0 | 0 |
| 交通費 | – | 0.5 | 0.5 |
| 治療費 | – | 10 | 10 |
| 過失相殺 | – | 0 | 0 |
| 合計 | 0 | 160 | 160 |
| 単位:万円 | |||
ご相談時、相手方保険会社の対応による治療費の立て替え問題や、労災が使えなかったことによる混乱が生じていました。
弁護士が介入し、健康保険への適切な切り替えをサポートして被害者様の経済的な負担を最小限に抑えるようアドバイスを行いました。
治療終了後、相手方保険会社から示談金の提示がありましたが、その内容は被害者様の負った重傷や、介護を抱えながら通院した苦労を全く考慮していない不当に低い金額(極めて低水準な提案)でした。
お仕事を休業せざるを得なかった期間の「休業損害」や、入院に匹敵するほどの苦痛を伴った通院に対する「通院(傷害)慰謝料」について、適正な裁判所基準(弁護士基準)を用いて徹底的に増額交渉を行いました。
解決内容
保険会社からの不当な初期提示を跳ね返し、粘り強く交渉を行った結果、適正な水準まで大幅に金額を引き上げることに成功し、以下の通り総額約160万円での示談解決に至りました。
所感(担当弁護士より)
歩行者と自転車の事故では、相手方が加入しているのが「個人賠償責任保険」などになるケースが多く、一般的な自動車保険のように「病院への治療費の直接払い(一括対応)」をしてくれないことが多々あります。本件のように「まずは被害者側で治療費を立て替えてください」と言われ、重傷で働けない中で高額な医療費を負担させられるのは、大きな精神的・経済的ストレスとなります。
また、通勤・退勤時の事故であっても、経路を少し外れていた等の理由で「労災保険」が適用されない(労災非該当となる)ケースがあります。このような場合、速やかに「健康保険(第三者行為による傷病届)」を活用して自己負担を減らす手続きが不可欠です。
本件では、ご家族の介護のために痛みを堪えて入院を回避し、カートを引いて通院を続けた被害者様の苦労がありました。弁護士が介入することで、そうした個別事情も踏まえた適正な慰謝料と休業損害をしっかりと獲得することができました。
「治療費を立て替えるよう言われて困っている」「労災が使えなくてどうすればいいか分からない」という方は、一人で悩まずにぜひ当事務所へご相談ください。
▶ 労災保険と健康保険の使い分けや、切り替えの手続きについて詳しく知りたい方は、こちらの解説コラムもご覧ください。 【弁護士解説】交通事故の治療で「労災保険」と「健康保険」は使用できるか?必須となる手続きと使い分け